ハロウィン物語2
色々考えました結果
一つの思い付きが浮かんだのです。
「園長先生、園では年間を通じて色々な行事が行われていると思います。
保育園児に、理屈で世界を説明してもなかなか理解してもらえないでしょうし、
概念も伝わりにくいでしょう。
未だ園で実施した事の無い外国的行事を取り入れて、
園児に楽しみながら日本との違いを経験してもらうのは如何でしょうか?」
園長先生は
「それは結構ですが、その目的に叶うどんな行事が考えられますか?」
と質問されました。
今では日本でも、特に大都市では10月31日に
ハロウィーン祭りを行う所が増えてきました。
子供たちも大人たちも趣向を凝らした仮装に身を固め、
「 Trick or Treat? 」と言って家々を回り、お菓子を集める行事で、
西洋では大変一般的に、しかも大々的に行われてきている行事です。
私はこのハロウィーン祭りを園でやってみる事を提案したのです。
「外国理解に何故ハロウィーン祭りが役立つのだろうか?」
と言う疑問が湧いても不思議はないのですが、
私の答えは以下の通りでした。
1. 日本で行われてきた祭りや行事と異なっているため、
目新しさがあって子供の興味を引くし、外国との違いの理解や外国への興味の源となる。
2.児童も先生も工夫して考え出した仮装に身を固めることにより、
自分が参加していると言う実感が湧き易い。
日頃と異なる格好をし合うのは楽しいし非日常性も創造性もある。
3. Trick or Treatで手に入れることが出来るお菓子類は、
子供たちの大好物だから、
自然に参加することに意欲が湧く。
園長先生は、この私の提案に大変興味を示してくださいました。
この行事を実施する目的は、児童に「国際理解」を持たせる事でしたから、
なるべく日常と異なる面や部分が有った方が、目的達成がしやすくなります。
そこで更に私の提案が続きました。
「ハロウィーン・パーティに使用するお菓子や、紙皿、紙コップ、ナプキン、
先生たちが使用なさる仮装材料はアメリカから持ち込みましょう。
同じお菓子を貰えるのでも、日頃馴染んでいるのとは違ったお菓子を貰う方が
日本との違いを実感しやすいでしょうから。
私が毎年ハロウィーンの時に合わせて、それらをアメリカから供給しますから。」
こうして1987年でしたでしょうか、
ひまわり保育園の「ハロウィーン祭り」の伝統が始まったのです。
( ひまわり保育園30周年記念誌 特別寄稿 Tim Ashida氏 「ひまわり保育園と私」より抜粋 )
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